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『ナ・バ・テア None but Air』森博嗣

ナ・バ・テアナ・バ・テア
(2004/06)
森 博嗣

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『ナ・バ・テア None but Air』は、森博嗣の、ミステリでない長編シリーズ「スカイ・クロラ」2作目。話は1作目よりも時間を戻り、前作では主人公の上官だった草薙水素の、若き日の話となる。
スカイ・クロラでは草薙はキルドレと確認されて(成長が止まって?)から「15年」と言っているが、本作ではおそらく5年くらいなのではないだろうか?『スカイ〜』で敵方のパイロットとなっている「チータ」は味方で「ティーチャ」と呼ばれるエースであるし、草薙自身は今作中で次代のエースとなっていく。
主題となっているのは『スカイ〜』と同じ想いだ。空を飛んでいたい、他のことはどうだっていい。『スカイ〜』の函南よりも、この作品での草薙の方が、空の上でない日常に対する反発は強いようだ。しかし、逆に、キルドレとしては強い「感情」を持っているということでもあるだろう。
草薙の「ティーチャ」への憧れも、函南とは異なる性質を伺わせている。その点で、函南よりも草薙は弱いと感じた。空を飛ぶ以外のことを、やはり考えてしまっているから。
話は変わるが、研究者という仕事に就くことは、少しだけ、この作品の中での戦闘機乗りと似ているかもしれない。形而上へと考えを遊ばせることに、溺れることができるか。社会的な安定を捨ててでも、精神を「日常」から離陸させて浮遊させることに一生をかけられるか。それは、研究者の条件の一つだろう。森博嗣自身が、研究者か作家にしかなれない人なのだろう、と容易に想像できる。

Comments:1

YO-SHI URL 2008-08-06 (水) 15:09

こんにちは。YO-SHIと言います。読書ブログやっています。

この本を、しばらく前に読み終わったところです。

主人公の「僕」が草薙だとわかった時は、やられた、と思いました。
特に考えもなく函南だと思っていて、どうしてここに笹倉がいるんだろう?と思いつつ疑うこともせずに。
用語がわからなくても、雰囲気が味わえる、空のシーンがいいですね。

前作の?に、いくつか答えがあって、妙な満足感がありました。次が読みたいですね。

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